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岐阜県多治見市陶器祭り2023年4月を歩く

がっちゃんです。

 

子どもたちと地元に帰ったついでに、多治見市で開催されている陶器祭りに行ってきました。多治見市と言えば、近隣の土岐、瑞浪、可児エリアとともに美濃焼の産地として有名な場所。美濃焼は現在食器の中でもシェア率が50%以上とも言われています。

それもあってか、以前旅行に出かけた常滑と比べると、大きな陶芸品というよりも、食器がメインの陶器祭りでした。

 

多治見市は海なし県である岐阜県の東南部ある市です。盆地で高温多湿。近年では夏の気温を熊谷や館林などと肩を並べて競い合っているほどです。岐阜県の東南部は最近ではNHKの朝ドラ「半分、青い」のロケ地でもあり、で独特なイントネーションの方言が印象的でした。

そんな多治見市はざっくりこんな感じの街です。

市を横断する土岐川を中央に、南北に分かれて街が発展しています。市役所の本庁舎が南側になるので、おそらく古い時代は土岐川の南部が街の中心であったのかなと。自動車の普及や名古屋市ベッドタウン化に伴って、昭和〜平成時代に、丘陵地であり窯などがあった北部へも住宅地が広がり、今のような街並みになっているのかなと思います。

 

学生時代に、地誌学の中で「人は水の近くを歩き、そこに道ができることが多い」と聞きました。多治見市には中山道名古屋城を結ぶ下街道が通っています。美濃焼はその川沿いにできた下街道をだどるように流通していったのかな。

土岐川には、かっぱ伝説があるとかないとか。さすが食器の街。

だからなのか、常滑と比べると茶碗や雑貨などといった小振の陶器が多く、柄のように陶器であしらっているものを多く見かけました。

とことこ歩く常滑散歩記録

gu-gu-life.hatenablog.com

 

そんな下街道だった場所にある「オリベストリート」で、陶器まつりが開催されました。オリベストリートには明治〜昭和の面影を残すお店や蔵が多く残っています。

美濃焼といえば、白い志野、濃い緑の織部が有名ですが、最近では転写機で大量生産された軽量の食器、マットなデザインの食器など、なんだか様々だなという印象。社会科の教科書でニューセラミックの開発が盛んだとも聞きました。

伝統として守られている部分と、商業・工業として発展している部分が混在している印象があります。

とか偉そうにグダグダ語っていますが、焼き物の世界は歴史が古すぎてわからないことが多いです。ただ、今日のご飯がおいしく食べることができれば、それで100点だなって思います。

 

ここ最近はコロナの影響もあって縮小していた陶器まつりも、今年は全国的に開催されそうですね。この日も多治見橋を渡りオリベストリートの入り口に来たら、すでにたくさんの人が訪れていました。

陶器祭りは、その街の歴史や商業の象徴でもあるし、観光としても人気が高い。自分も陶器の会社に勤めていたから思うことですが、「イベントをきっかけに手にとって日常に取り入れてほしい」と。だからこそ、そのお店の主力商品を多く出しているお店も多く、同じように見えてもお店ごとに特徴があったりして面白いです。(もちろんお値打ちな物やB品もあります!)

 

多治見市は平成の市町村合併でタイルで有名な笠原と合併したんですよね。おかげで、食器としての陶器と建材としてのタイルの二刀流みたいなところがあって街並みがずっと楽しい。最近ではそんな笠原のタイルミュージアムなどもかなり人気のようです。

www.mosaictile-museum.jp

タイルの壁面や家具だけでなく、最上階の採光などがすごく面白くて、何度も足を運んでいます。独特な外観はどろんこ山をイメージしたものだそうです。「なんだろう?何があるのかな?」と疑問を感じさせつつも、その地域に馴染む見た目には、映えだけでなく学びの場としての面をしっかり感じることができます。

 

と、ここまででほとんど陶器の写真が出てこない!!笑

なぜかといえば、お気に入りの陶器に出会えなかったから…。まぁそれでも、こうやって街中を歩き、陶器にふれ、歴史を考えながら歩くことが自分にとっては楽しみの1つでもあるので、行けて良かったな〜と思います。またどこかの陶器祭りに出向いて、グダグダ語れたらいいなと思います。

これが私の地理的考察町歩きスタイルです。

 

お題「気分転換」